2026年10月1日時点の制度に基づいています。
経営・管理ビザの更新では、事業が継続しているか、経営者として日本で活動しているか、税金と社会保険を納めているかが確認されます。申請は在留期間の満了日までに行い、6か月以上の在留期間があれば、満了の概ね3か月前から受け付けます。2025年10月の改正基準には、2028年10月16日までの更新申請について経過措置があります。
更新申請の時期と手数料
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請の時期 | 在留期間の満了日まで。6か月以上の在留期間がある場合は、満了の概ね3か月前から |
| 申請先 | 住居地を管轄する地方出入国在留管理官署(オンライン申請も可能な場合あり) |
| 審査中の在留 | 満了日までに申請すれば、処分の時か満了日から2か月を経過する日のいずれか早い時まで在留できる(特例期間) |
| 手数料 | 2026年10月1日以降に受け付けた申請は、許可される在留期間に応じた額 |
2026年10月からの手数料
在留期間の更新と在留資格の変更の手数料は、2026年10月1日から改定されました。改定前は窓口申請で6,000円(オンライン申請は5,500円)でしたが、改定後は許可される在留期間に応じて額が変わり、大幅に引き上げられています。具体的な額は、出入国在留管理庁の手数料の案内で、申請前に確認します。
適用は受付日で決まり、2026年9月30日までに受け付けた申請は、許可が10月以降でも改定前の額です。納付の方法も変わっており、オンライン申請ではコンビニ決済または銀行決済を使います。出入国在留管理庁は、手数料の納付を装った不審なメールへの注意も呼びかけているため、案内に記載された方法以外では支払わないようにします。
更新の審査で見られる主な点
更新は、在留中の実績を確認する審査です。新規の申請よりも、決算や納付の記録といった客観的な資料が重視されます。
| 確認項目 | 主な内容と資料 |
|---|---|
| 事業の継続性 | 直近の決算文書。売上総利益、欠損金、債務超過の有無 |
| 経営の実態 | 申請者が日本で経営・管理に従事しているか。事業の内容を説明する資料 |
| 公租公課の履行 | 会社の労働保険・社会保険の加入と納付、国税・地方税の納付状況 |
| 本人の所得と納税 | 役員報酬の額と、住民税の課税・納税の状況 |
| 事業所 | 事業の規模に見合う事業所を維持しているか |
| 入管法の届出 | 会社の名称・所在地の変更などの届出を、14日以内に行っているか |
更新で提出する主な書類
- 在留期間更新許可申請書と写真、旅券・在留カードの提示
- 会社の登記事項証明書と、直近の年度の決算文書の写し
- 役員報酬の額を示す資料(株主総会議事録など)
- 申請者本人の住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書
- 会社の社会保険・労働保険、国税・地方税の納付状況を示す資料
- 事業の内容や今後の計画を説明する資料
提出書類は、会社のカテゴリー(前年分の源泉徴収税額など)で変わります。一覧は改訂されることがあるため、申請の直前に出入国在留管理庁の案内で確認します。新規申請時の書類は経営・管理ビザの申請書類と審査期間で解説しています。
赤字・債務超過の場合の事業の継続性
出入国在留管理庁は、決算の状況に応じた事業の継続性の考え方を公表しています。単年度の赤字だけで判断せず、直近2期の売上総利益と貸借の状況を総合的に見ます。
| 決算の状況 | 判断の考え方 |
|---|---|
| 直近期末に剰余金がある、または剰余金も欠損金もない | 事業の継続性に問題はないとされる |
| 直近期末に欠損金があるが、債務超過ではない | 今後1年間の事業計画書と予想収益の資料を提出し、特段の事情がなければ継続性が認められる |
| 直近期末に債務超過だが、直近期前期末は債務超過でない | 中小企業診断士や公認会計士など、公的資格を持つ第三者が改善の見通しを評価した書面の提出が求められる |
| 直近期末と直近期前期末がともに債務超過 | 原則として継続性があるとは認められない |
| 直近期と直近期前期のいずれも売上総利益がない | 原則として継続性があるとは認められない |
債務超過が見込まれる場合は、決算期末までに増資や役員借入金の扱いの見直しなど、財務の改善策を検討します。決算が確定してからでは、打てる手が限られます。
2025年10月改正の経過措置と更新
2025年10月16日から、経営・管理の許可基準が改正されました。資本金等3,000万円以上、常勤職員1名以上の雇用、日本語能力、経営経験または学位、専門家が確認した事業計画書が求められています。内容は経営・管理ビザの許可基準の改正で詳しく解説しています。
改正前から在留している方が2028年10月16日までに更新を申請する場合は、改正後の基準を満たさないことだけで不許可にはなりません。経営の状況や、改正後の基準を満たす見込みなどを踏まえて判断されます。それ以降の更新では、原則として改正後の基準への適合が求められます。
- 資本金等の基準に届かない場合は、増資の資金計画と、資金の出所を示す資料を準備する
- 常勤職員の採用計画を立て、雇用契約と社会保険の手続を整える
- 日本語能力を申請者本人で示すか、職員で満たすかを決めておく
更新に向けた準備:決算期から逆算する
更新の審査資料の多くは、決算と申告から作られます。在留期間の満了日と決算期の関係を確認し、次の順で準備します。
- 決算期末までに、債務超過の有無と財務の改善策を確認する
- 法人税などの申告を期限内に行い、納税を済ませる
- 社会保険料と労働保険料に未納がないか確認する
- 役員報酬の額と、本人の住民税の納付状況を確認する
- 事業の内容と今後の計画を説明する資料を作る(赤字の場合は改善策を含める)
- 満了の3か月前を目安に、書類をそろえて申請する
会社の社会保険の加入は、更新の審査で確認される重要な項目です。加入の対象と手続は社会保険・労働保険の加入義務をご覧ください。
会社の状況が変わった場合
在留期間中に本店移転、商号変更、事業目的の変更、増資などを行った場合は、登記を済ませたうえで、変更後の内容を更新申請の資料に反映します。経営する会社の名称や所在地が変わったときは、14日以内に所属機関に関する届出も必要です。事業の内容が大きく変わった場合は、その経緯と今後の計画を説明できるようにします。
申請の方法
申請は本人のほか、届出をした行政書士などの申請取次者も提出できます。オンライン申請も利用できますが、利用者の登録などの条件があります。審査中に追加資料を求められたら、期限内に対応します。
在留期間の長さに影響すること
経営・管理の在留期間は、5年、3年、1年、6か月、4か月、3か月のいずれかです。届出義務の履行状況や事業の規模・実績などが考慮され、条件を満たさない場合は短い期間が決定されます。長期間の出国が続くと、日本での経営の実態を説明する必要が生じることがあります。
不許可を避けるためのチェックポイント
- 申告・納税・保険料の納付に、遅れや未納がない
- 決算書の数字と、申請書や事業説明の内容が一致している
- 事務所の契約が継続し、実際に事業に使っている
- 会社の名称・所在地の変更などを、14日以内に届け出ている
- 役員報酬が、本人と家族の生活を支えられる水準に設定されている
- 家族滞在で在留する家族の更新時期も、あわせて確認している
決算期と在留期限が近い場合は、決算が確定する前に申請時期を迎えることがあります。どの期の決算書を出すことになるかを、早めに確認しておきます。
不許可になった場合でも、理由を確認して改善すれば再申請は可能です。ただし、在留期限との関係で時間が限られるため、早めの準備が欠かせません。
TIMOAにできること
経営・管理ビザの更新は、1年間の経営の結果を示す手続です。決算、納税、社会保険、届出のどれかに問題があると、更新の可否や在留期間に影響します。
TIMOAは、提携する行政書士・税理士・社会保険労務士とともに、決算前の財務の確認から、納付状況の整理、更新申請の書類準備、改正基準への移行計画までを支援します。詳しくはビザ・人材・生活のページをご覧ください。
よくある質問
赤字決算でも更新できますか?
赤字だけで直ちに不許可にはなりません。直近期末に債務超過でなければ、事業計画書などで今後の見通しを示すことで、継続性が認められる場合があります。
更新申請はいつからできますか?
在留期間の満了日までに申請します。6か月以上の在留期間がある場合は、満了の概ね3か月前から申請できます。
資本金が3,000万円に満たないと、更新できませんか?
2028年10月16日までの更新申請では、改正後の基準を満たさないことだけで不許可にはならず、経営状況や基準を満たす見込みなどを踏まえて判断されます。それ以降に向けて、計画的な準備が必要です。
審査中に在留期限が過ぎたらどうなりますか?
満了日までに申請していれば、処分の時か満了日から2か月を経過する日のいずれか早い時まで、従来の在留資格で在留できます。
参考・出典
- 出入国在留管理庁 在留期間更新許可申請 www.moj.go.jp
- 出入国在留管理庁 外国人経営者の在留資格基準の明確化について www.moj.go.jp
- 出入国在留管理庁 在留資格「経営・管理」の許可基準の改正に関する資料 www.moj.go.jp
- 出入国在留管理庁 在留手続の手数料の改定について www.moj.go.jp