不動産

不動産を買うときの税金|不動産取得税・登録免許税・固定資産税の基本

日本で不動産を買うと、購入時に登録免許税・不動産取得税・印紙税がかかり、保有中は毎年固定資産税と都市計画税がかかります。税率は国籍で変わりません。主な税率と軽減措置の期限、計算の考え方、海外に住む買主の納税方法までを解説します。

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執筆
TIMOA編集部
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2026年10月1日時点の制度に基づいています。

日本で不動産を買うと、購入時には登録免許税、不動産取得税、印紙税がかかります。事業者から建物を買う場合は、建物の価格に消費税も含まれます。保有中は、毎年1月1日の所有者に固定資産税と都市計画税が課されます。税率は国籍や居住地で変わりませんが、住宅の軽減措置には本人が住むことなどの要件があります。

不動産購入でかかる税金の一覧

税金 かかる時期 課税する団体 計算の基礎
登録免許税 登記を申請するとき 国 固定資産税評価額など
不動産取得税 取得の後(納税通知書が届く) 都道府県 固定資産税評価額
印紙税 売買契約書を作るとき 国 契約書に書かれた金額
消費税 代金の支払時(建物のみ) 国・地方 建物の価格
固定資産税・都市計画税 毎年 市町村(東京23区は都) 固定資産税評価額

計算の基礎となる固定資産税評価額は、市町村の固定資産課税台帳に登録された価格です。多くの場合、売買価格より低くなります。購入前に、売主や仲介業者を通じて評価額を確認しておくと、税額の見積りができます。

購入前に税額を見積もる手順

  1. 土地と建物の固定資産税評価額を、売主や仲介業者を通じて確認する
  2. 住宅の軽減措置を使えるか(自分で住むか、床面積など)を確認する
  3. 売主が事業者かどうかを確認し、建物の消費税の有無を把握する
  4. 司法書士に登記費用の見積りを依頼し、登録免許税の額を確認する

登録免許税(登記のときにかかる税金)

売買で所有権を移すときは、法務局に所有権移転の登記を申請し、その際に登録免許税を納めます。司法書士に登記を依頼する場合は、報酬とあわせて支払うのが一般的です。申請の際は、課税の基礎となる価格を固定資産評価証明書などで示します。

登記の種類 本則の税率 主な軽減措置
土地の所有権移転(売買) 2% 1.5%(2029年3月31日まで)
建物の所有権移転(売買) 2% 個人が自分の住まいとして取得する一定の住宅は0.3%
新築建物の所有権保存 0.4% 個人が自分の住まいとする一定の住宅は0.15%
抵当権の設定(借入れをする場合) 債権金額の0.4% 個人が自分の住まいとする一定の住宅は0.1%

土地の売買の軽減税率は、令和8年度税制改正の大綱で適用期限を3年延長するとされ、2029年(令和11年)3月31日までの措置です。住宅の軽減措置は、床面積などの要件を満たし、取得後一定の期間内に登記することが必要で、適用期限も設けられています。

計算の例

たとえば、固定資産税評価額が土地3,000万円、建物1,000万円の事務所ビルを買う場合、登録免許税は土地が45万円(1.5%)、建物が20万円(2%)で、合計65万円です。

住宅の軽減措置は、買主本人がその住宅に住むことが前提です。海外に住んだまま投資用に買う場合は、通常は本則の税率になります。

不動産取得税(取得後に都道府県から課税)

不動産取得税は、売買や新築などで土地・建物を取得した人に、都道府県が課す税金です。登記をしていなくても、取得の事実があれば課税されます。一方、相続によって取得した場合は課税されません。取得の後しばらくしてから納税通知書が届くことが多いため、資金計画に入れておきます。

区分 税率 主な特例
土地 3%(本則4%) 宅地などは、課税標準を価格の2分の1にする
住宅 3%(本則4%) 一定の新築住宅は、価格から1,200万円を控除する
住宅以外の建物(事務所・店舗など) 4% ―

土地と住宅の3%の税率と、宅地などの課税標準を2分の1にする特例は、2027年(令和9年)3月31日までに取得した場合の措置です。新築住宅の控除や、住宅用の土地の減額には、床面積などの要件があります。中古住宅でも、建築の時期などに応じて控除を受けられる場合があります。

たとえば、評価額3,000万円の宅地を買うと、課税標準は2分の1の1,500万円で、税額は45万円(3%)です。住宅用の土地であれば、さらに減額を受けられる場合があります。

軽減を受けるには、都道府県への申告や申請が必要な場合があります。期限や方法は都道府県ごとに定められているため、物件の所在地の都道府県税事務所で確認します。

印紙税と消費税

印紙税

不動産の売買契約書には、記載された契約金額に応じた印紙税がかかります。不動産の譲渡に関する契約書には税額を軽減する措置があり、適用期限が設けられています。売主と買主がそれぞれ原本を保管する場合は、それぞれの原本に印紙が必要です。電子契約で締結した場合は、印紙税はかかりません。必要な印紙を貼らなかった場合は、過怠税がかかることがあります。

消費税

土地の譲渡には消費税がかかりません。建物は、売主が事業者の場合に消費税(10%)がかかります。個人が自宅を売る場合のように、事業として売るのでなければ、建物にも消費税はかかりません。仲介手数料や司法書士の報酬には消費税がかかります。

固定資産税・都市計画税(保有中に毎年かかる税金)

固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日時点で固定資産課税台帳に所有者として登録されている人に、市町村が課します。年の途中で売買しても、その年度の税額は1月1日時点の所有者に課されます。実務では、引渡し日以降の分を日割りで買主が売主に支払い、精算するのが一般的です。都市計画税は、原則として市街化区域内の土地・建物にかかります。

項目 固定資産税 都市計画税
税率 標準税率1.4% 上限0.3%(市町村が条例で定める)
小規模住宅用地(200㎡以下の部分) 課税標準を6分の1にする 課税標準を3分の1にする
一般住宅用地(200㎡を超える部分) 課税標準を3分の1にする 課税標準を3分の2にする
新築住宅 一定の要件で税額を2分の1に減額(戸建ては3年間、マンションなどは5年間) ―

新築住宅の減額措置には適用期限があり、これまで税制改正のたびに延長されてきました。対象となる新築の時期は、物件のある市町村の案内で確認します。事務所や店舗の敷地には、住宅用地の特例は使えません。納税通知書は毎年送られ、多くの市町村では年4回の納期に分けて納めます。

海外に住む所有者は、納税の通知の受取りと納税のため、納税管理人を定めて市町村に申告するのが原則です。不動産取得税についても、都道府県に対して納税管理人を定めておくと手続が円滑です。

外国人・海外在住者が購入するときの注意点

  • 税の種類と税率は、日本人が買う場合と同じです。違いが出るのは、住宅の軽減措置の要件と、海外からの納税の方法です。
  • 非居住者が取得した場合は、税金とは別に、外為法に基づく報告が必要です。手続の全体は外国人が日本で不動産を買う流れと注意点で解説しています。
  • 賃貸に出すと、賃料に所得税がかかります。非居住者の不動産所得と確定申告をご覧ください。
  • 将来売るときは、買主による源泉徴収と確定申告が必要です。非居住者が日本の不動産を売るときで解説しています。
  • 法人で買う場合も税率は同じです。登録免許税や不動産取得税は、建物などの取得価額に含めず、経費として処理できる場合があります。会計処理は税理士と決めます。
  • 購入時の税金や仲介手数料は、将来の売却益の計算や賃貸の経費に関わります。領収書と納税通知書を保管しておきます。

まとめ

  • 購入時は、登録免許税、不動産取得税、印紙税、建物の消費税がかかります。
  • 保有中は、毎年1月1日の所有者に固定資産税と都市計画税がかかります。
  • 軽減措置には期限と要件があり、住宅の特例は本人が住むことが前提です。

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よくある質問

外国人が買うと税率は高くなりますか?

現在の制度では、国籍によって税率は変わりません。ただし、住宅の軽減措置は本人が住むことなどが要件のため、海外に住んだまま投資用に買う場合は使えないことが多いです。

不動産取得税はいつ払いますか?

取得した後に都道府県から納税通知書が届き、記載された納期限までに納めます。届くまでに時間がかかることがあるため、納税の資金を確保しておきます。

年の途中で買った場合、固定資産税はどうなりますか?

その年度の税額は、1月1日時点の所有者に課されます。売買の実務では、引渡し日以降の分を日割りで買主が売主に支払い、精算するのが一般的です。

登録免許税の計算には売買価格を使いますか?

所有権移転の登記では、原則として固定資産課税台帳に登録された価格(固定資産税評価額)を使います。売買価格とは異なります。

参考・出典

  1. 財務省 登録免許税に関する資料(税制の概要) www.mof.go.jp
  2. 財務省 令和8年度税制改正の大綱 www.mof.go.jp
  3. 国土交通省 住宅税制 www.mlit.go.jp
  4. 京都府 不動産取得税 www.pref.kyoto.jp

執筆

TIMOA編集部

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の法律・税務上の助言ではありません。制度は改正されることがあるため、具体的なお手続きの前にご相談ください。

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